19年夏オフまとめpart1

ブログ始めようと思います。めっちゃ気まぐれ更新。

 

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唯一の新戦力、プリシッチ(チェルシー公式ツイッターより引用)

 

早速いきます。

サッリ政権終了

6月16日、2018/19シーズンを率いたマウリツィオ・サッリの退任、ユベントスの新指揮官就任が発表されました。原因はいろいろありそうです。

 

  • サポーターからの不興

Fuck Sarriball!!!が頻繁に聞こえ始めたのは年明けぐらいですか。ボールを繋げど点が入らずにカウンター喰らって負ける試合が続いては、ボールを放棄しながら守り切ってカウンターで刺すサッカーの栄光を見てきたサポーターには耐え難い光景だったのかもしれませんね。ブーイングすること自体が悪い事だとは言いませんが、調子を持ち直してもファンからの風当たりは強いままなら次のシーズンも戦おうなんて気は起きない、それはわかる。サッリは自分の信じるサッカーを曲げてでも勝利に徹するリアリストでも無いし、サポーターはジョルジーニョのアンカー起用然りサッリのサッカーに募らせた不信感を調子を持ち直したぐらいで解消させるほどご都合主義じゃない。フロントとの間ではなくサポーターとの喧嘩別れに見えるけど、

実はもっと多く問題がありそう。

 

  • フロントからのサポート不足

招聘時こそ全力出して補強もしてクラブの内情を知るイタリア人をアシスタントコーチに据えてサポート体制は万全かと思われたけど、それは結果が出ていた年内まで。一個何かうまく行かないとそこからズブズブ沼にハマっていきましたね。結果が出ない⇨サポーターからのブーイング⇨メディアからのバッシングまでの流れまで行ったらチームへのサポート、監督へのサポートを表明する(だいたいクラブの公式声明で「監督を完全に支持します」は解任フラグだけど)なり、是が非でも監督が望む新戦力を与えたりするべきだったんじゃない?当時では現場と首脳陣の意思疎通が機能してなかったから、ボーンマスとシティに連敗した時に解任報道が続出したらサッリも多少は「は?たった2試合で?」ってなるでしょ。そもそも解任報道自体出させちゃいけなかったんだけど。チェルシーは「与えた魚にエサをやらない」「落とした女は付き合ったら放置」っていう悪手を打ってしまった感があります。

 

  • サッリ自身の問題

以前Cゅにあさんが引用してたMailの記事を読んで納得しましたが、サッリは良くも悪くもありのままで自分の意志を貫くのが特徴。必要以上に自分を大きく見せたり、自分に注目を集めたりすることをしません。出来ないのかしようとしないのかは別として。結果的にチェルシーではそれが上手い方向に転びませんでした。モウリーニョみたいにメディアの前に「モウリーニョ」というキャラクターを作り出したり、1年目の(1年目の)コンテみたいにテクニカルエリアでアカデミー賞狙ってみたりすることは一切しませんでした。クロップみたいにクラブのイメージアップに全力で貢献するわけでもないし、ペップみたいに現代フットボールのアイコンとしてクラブのプロモーションにも余念がないタイプでもない。ポチェティーノは今やスパーズ躍進の象徴。ただ、サッリは多分家族の前でもコバムでもメディアの前でもテクニカルエリアでも常に「マウリツィオ・サッリ」でした。一言で言えばその違いは「Manager」と「Head Coach」だと思います。奇しくもサッリの役職名は後者でした。だからこそファンの感情の機微に応えられなかったし、現場の仕事に専念出来るサポートをしてくれないフロントに不信感があったんじゃないかと思います。

 

  • ユーベという魅力

母国の絶対王者。それ以外の何者でもない。アマチュアからキャリアを築いて30余年、遂にユベントスの監督まで上り詰めるチャンスが来たら断れないでしょ、というか行きたいでしょ。

 

補強禁止処分

ご存知チェルシーはこの夏と次の冬に補強出来ません。ご存知の通り厳密に言うと補強は出来るけどFIFAに登録が出来ません。イグアインコバチッチのローン⇨完全移籍の手続きは6月30日までなら出来ます(しなさそう)。原因とかチェルシーFIFAの対応とかは他の詳しい人に聞いてください。ただ、この夏に限定して言えば噂された処分延期とか凍結とかは無く、このまま補強禁止を受け入れる可能性が95%以上ぐらいです。その理由はターゲットがいないからなのかローン部隊とアカデミー所属の若手に光明を見出したのか凍結を暗に訴えると補強禁止期間伸ばされるからなのかはわかりません。じゃあこの夏はどう動くのでしょう?という問いも監督が正式に決まるまで表面上未定です。確かなことはローン部隊を組み込む事と不満分子の放出です。

 

  • ローン部隊吸収合併

Twitterでは知らない間にローン部隊の実力がどんどん上がってスタメン組を遥かに凌駕しているみたいです。アスピリクエタはジェームズに歯が立たないみたいだしエイブラハムはジルーを差し置いてエースストライカーの座を手にして、トモリはDFリーダーらしい。

 

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もちろん実際はそんなこと無いはずで、ランパードがいくらレジェンドで時間が与えられる可能性が高いとは言っても、序盤から主力外して若手使って結果が出なかったら地位は安泰じゃないでしょうね。ローン部隊はバックアッパーからのスタートが普通のステップです。ケインだって最初はバックアッパーでした(アデバヨールの)。誰もが3部から引き抜かれていきなり主力になれるデル・アリじゃありません。

もちろん、状況的に若手に期待したくなる気持ちも理解出来ます。特にローン先で結果を残した選手が今年は特に多いし補強出来ないし去年はアカデミー出身者がトップチームでブレイクしそうだったし。ただ

GK:ケパ

SB:ジェームズ、エメルソン

CB:クリステンセン、リュディガー

CMF:カンテ、マウント、ルベン

WG:オドイ、プリシッチ

FW:エイブラハム

なんて並びになるのは国内カップ戦ぐらいだと思います。(あとThe Sunと同じレベルの発想です。)若手に過剰な期待をするのは良いことだとは思いません。過去に即効性のあるパフォーマンスを要求されて潰れていった若手は何人もいました。それが本人の実力だったといえばそれまでですが、JT以降クリステンセンしかトップチームに定着していない若手を取り巻くクラブの環境はそんなに簡単に変わるわけではありません。若手を何人もスカッドに入れた結果何シーズンもCLに出られないことも、期待された若手がメディアから大バッシングを受けることも、パフォーマンスが落ちたら即換金要員化することも頭の片隅には入れておくべきです。若手の移籍騒動になった場合に「フロントが無能」などとテンプレの言葉で首脳陣を批判することのないように。クラブでの将来が見えない選手を売却するのは当然のビジネスです。

確かに若手はクラブの財産です。財産ですけど、だからと言って批判に盲目になったり評価に下駄を履かせたり優遇させたりするのは違います。選手もそんなことは望んでいないと思います。移籍金を払って獲得した選手と同じように、ポジション獲得競争に身を置いて自分の実力を証明しようとする選手に甘口採点は失礼です。僕はむしろアカデミー出身者にこそ辛口評価でいきたいです。自前の選手にトップチームで活躍してチームの主軸を担ってほしい気持ちはもちろんあります。ただ、妥協したくありません。クラブが外から連れてきたワールドクラスを真正面から控えに降格させる実力をつけて欲しいです。「若手だから」「小さい頃からクラブに所属してるから」で試合に出られる環境では若手は伸びません。

 

 

次はランパード就任が決まってからのクラブの動きを観察して書こうかと思います。